2,3年ぶりの新作

 何で書かなくなったんだか思い出せないほど書いてなかったんですが、今日とても良いトスが上がったので書いてみました。俺きもーい!

> > 先週観たハロモニに紺野が居なかった(ノД`、)
> > 一生懸命探したけど見あたらないんだ・・・
> 紺野さん不在のハロモニ
> 「勝利者にご馳走をプレゼント」の企画が意味をなさなくなったよな
 
「もう!居るわけないでしょ?」
 
中越しに声をかけられる。
振り向くと、ちょっと不満げにエプロンで手を拭く彼女が居た
そうなのだ。もう彼女は卒業したのだ。
ブラウン管越しに彼女を観ることはもうないのだ
そんな当たり前のことを改めて認識した
 
「わ、なにこれ!?おいしそう!」
 
テレビの中で紹介されたスウィーツに敏感に反応する彼女
食い入るように画面を凝視しながら彼女が言う
 
「しまったなぁ、卒業早まったかなぁ・・・」
 
「おいおい、何のために仕事してたんだ!?」
 
「え・・・。あー・・・えへへ」
 
窓から差し込む光で逆光になり表情は良く分からない
それでもそこにどんな笑顔があるかはハッキリと分かった
手を伸ばしほっぺたを引っ張る。むにっという感触
 
「勉強しなきゃダメでしょ?」
 
「えーっと・・・エネルギー補給?」
 
「・・・鍋、吹いてるよ」
 
「あー!!!大変!」
 
パタパタとスリッパの音を立てながらキッチンの魔物に飛びかかっていった。
 
「あー!やだもう!!!こげちゃってるー!」
 
ブラウン管の中ではゲームに勝った子が美味しそうに賞品のスウィーツを頬張る
テレビの電源を切る。もうそこには彼女は居ないから
 
「・・・さっきのアレ。食べに行かない?」
 
雲間から強い日差しが差し込む。そこにはテレビより鮮明な彼女の笑顔があった。